年齢とともに変化する体型と向き合う 大人のためのカラー選びと着こなし
変化する体型と向き合う、色の力を借りたおしゃれ
年齢を重ねたり、ライフステージが変化したりすると、体型だけでなく肌の色や髪質も少しずつ変わってきます。以前は似合っていた色がしっくりこなくなったり、気になる部分が増えてきて、つい無難な色ばかりを選んでしまう、という経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、色には私たちの印象を大きく左右する力があります。そして、その力を上手に使えば、今の体型を気にせず、自分をより魅力的に見せることができます。おしゃれは体型や年齢にとらわれることなく、いつでも楽しむことができるものです。
この記事では、年齢とともに変化する体型に寄り添いながら、自分を素敵に見せるための色の選び方と、その色を活かした着こなしのヒントをご紹介します。
体型をきれいに見せる「色」の魔法
色は視覚効果によって、体型をカバーしたり、スタイルアップして見せたりする手助けをしてくれます。
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引き締め効果のある「収縮色」 黒、ネイビー、チャコールグレー、濃いブラウン、深いグリーンやパープルといった濃い色は、物体を実際より小さく見せる効果があります。気になるお腹周りやヒップ、二の腕など、引き締めたい部分にこれらの色を取り入れるのが効果的です。例えば、ダークカラーのトップスやパンツを選ぶことで、すっきりとした印象を与えることができます。
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視線を惹きつける「膨張色」 白、ベージュ、淡いパステルカラー、明るいビタミンカラーなどは、物体を実際より大きく見せる「膨張色」と呼ばれます。これらは視線を集める効果もあるため、体型をカバーしたい部分に使う場合は面積を小さくしたり、他の色と組み合わせたりと工夫が必要です。逆に、鎖骨や手首、足首など、きれいに見せたい部分に明るい色を持ってきたり、視線を上に向けたい場合はトップスに明るい色を選んだりすると、バランスの良い着こなしになります。
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色の「質感」も大切 同じ色でも、素材の質感によって見え方は変わります。例えば、光沢のある素材は光を反射し、立体的に見せる効果があるため、体型を強調してしまう場合があります。一方、マットな質感の素材は、光を吸収するため、体型を拾いにくく落ち着いた印象になります。体型カバーを意識するなら、まずはマットな質感のものを選ぶと安心です。
年齢とともに変化する肌に似合う「色」の選び方
年齢を重ねると、肌の色が以前よりくすみがちになるなど、肌のトーンが変化することがあります。顔周りに持ってくる色を選ぶ際は、肌色を明るく見せてくれる色を選ぶと、顔全体の印象が若々しく、健康的になります。
全ての方に当てはまるわけではありませんが、一般的に、顔色をきれいに見せるためには、以下の点に注意してみると良いでしょう。
- 顔色を明るく見せる色: 青みがかったピンク、ラベンダー、オフホワイト、明るいネイビー、コーラルピンクなど。
- 避けた方が良い場合がある色: 蛍光色、強すぎる原色、肌の色に近いぼんやりとした色(くすんで見えることがあるため)。
ご自身の肌がイエローベースかブルーベースか、明るさなどのパーソナルカラーを知ることも参考になりますが、最も大切なのは「実際に試着してみること」です。お店で試着する際、自然光の下で鏡を見て、顔色が明るく見えるか、顔周りがすっきり見えるかなどを確認してみてください。
特に40代以降の大人世代には、落ち着いたトーンの色や、深みのある色もよく似合います。例えば、グレージュ、カーキ、深いグリーン、ボルドー、テラコッタ、マスタードイエローなど、上品で洗練された印象を与えてくれます。
トレンドカラーを大人仕様に取り入れるコツ
毎シーズン発表されるトレンドカラー。新しい色を取り入れるのは楽しいものですが、「自分に似合うか不安」「体型カバーと両立できる?」と感じることもあるかもしれません。大人世代がトレンドカラーを上手に取り入れるには、いくつかのコツがあります。
- 小物で一点投入: 全身をトレンドカラーにするのに抵抗がある場合は、ストール、バッグ、靴、アクセサリーなどで少量だけ取り入れてみましょう。これなら気軽に挑戦できますし、いつものコーディネートが一気に旬の顔になります。
- 顔から離れた場所に取り入れる: ボトムスやスカート、靴など、顔から少し離れた場所にトレンドカラーを取り入れると、肌色との相性を気にしすぎることなく楽しめます。
- ベーシックカラーと組み合わせる: トレンドカラーのアイテムを一点投入し、他は黒、白、ネイビー、ベージュなどのベーシックカラーでまとめると、派手になりすぎず、洗練された印象になります。体型カバーしたい部分は収縮色のベーシックカラーに任せ、視線を集めたい部分(例えば袖口や裾など)にトレンドカラーを配したデザインのアイテムを選ぶのも良い方法です。
色の効果を最大限に引き出す着こなしテクニック
色の選び方だけでなく、着こなし方でも体型をきれいに見せることができます。
- ワントーンコーディネート: 上下を同じ色や同系色でまとめるワントーンコーディネートは、縦のラインを強調し、すっきりとした印象を与えます。全く同じ色でなくても、色の濃淡や素材感を変えることで奥行きが出て、単調にならずにおしゃれに見えます。
- バイカラーやブロックカラー: 色の切り替えがあるデザインの服は、視線を誘導したり、体のラインを錯覚させたりする効果があります。例えば、ウエスト部分に濃い色の切り替えがあるワンピースは、ウエストを細く見せる効果が期待できます。ただし、切り替えの位置によっては体型を強調してしまうこともあるため、試着でバランスを確認することが大切です。
- インナーや羽織りもので調整: インナーに引き締め効果のある色を選び、その上に明るめのトップスを重ねたり、ダークカラーのロングカーディガンやジャケットを羽織ったりすることで、気になる部分をカバーしながらおしゃれを楽しむことができます。羽織りものを縦のラインとして使うと、スタイルアップ効果も高まります。
色を味方につけて、今の自分をもっと好きになる
体型や年齢の変化は自然なことです。大切なのは、その変化をネガティブに捉えるのではなく、今の自分に似合うもの、今の自分を素敵に見せてくれるものを見つけることです。
「色」は、そんな今のあなたをサポートしてくれる強い味方です。体型カバーに役立つ色、顔色を明るく見せる色、気分を上げてくれる色。様々な色を試してみて、あなたらしいおしゃれを楽しんでください。
「My Body, My Style」は、多様な体型の方々がおしゃれを楽しむためのインスピレーションを共有するコミュニティです。この記事が、あなたが色の力を借りて、今の自分をもっと好きになるきっかけになれば幸いです。ぜひ、あなたが実践している色の選び方や着こなしの工夫を、このサイトで他のユーザーと共有してみてください。